今年1年、薬物乱用防止教室を定期的に実施してきた。今日の午後も小学校で教室を行った。
依頼内容について振り返ると、以前はアルコールに関する要望が多かったが、最近ではかなり減ってきた。その代わり、「お薬の適切な使い方」に加え、「オーバードーズ」や「タバコ」について話してほしいという依頼が増えている。
もちろん、大麻や麻薬といった薬物に関する話も依頼されることはあるが、こちらも以前に比べて減少している。おそらくその時々の社会情勢が反映されているのだろう。
オーバードーズについては、日経新聞の記事にも取り上げられていた。将来的には市販薬の販売について、マイナンバーカードを活用した仕組みが有効ではないかと感じている。購入時にカードを提示し、服薬指導を徹底することで、重複購入や誤った服用を防ぐことができるだろう。これは医療用医薬品においても同様で、マイナンバーカードを利用した管理が最も正確かつ信頼性が高いと考えられる。不確かな記憶や曖昧な情報に頼らず、正確なデータで安全を確保できるのは大きな利点だ。
しかし、オーバードーズが起きる根本的な原因には、服薬そのものではなく、精神的な問題が関わっていることが多いのではないかと感じている。心が健康であれば、オーバードーズに手を出すことは少ないだろう。身体と心がともに元気であることが、薬物乱用を防ぐ鍵なのかもしれない。
さらに、悩んでいる人が孤立しないように、周囲が支えられる環境を作ることが重要だ。誰かがそばで寄り添い、話を聞く存在があるだけで、心の負担は軽減される。そのような支え合いの仕組みが普及すれば、オーバードーズの問題解決にもつながるのではないだろうか。