終活と人生会議──自分らしい選択のために

徳之島days

先のことを考えて仕事をするべきだと常々思っている。もちろん、自分自身の個人的なことについても、あらかじめ考えておかなくてはならない事柄は多い。

最近、「エンディングノート」や「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」という言葉をよく目にする。日本語では「終活」や「人生会議」といった言葉で表現されている。

仕事のことも重要ではあるが、個人的なことについては、まだ十分に向き合えていないのが実情である。人生はまだ長いと信じたいが、目先の中間的な課題に加え、その先の将来についても備えておくべきである。

もし私が病気になり、治療を受ける際に、自分自身で判断ができない状況に陥ることもあるだろう。そのとき、私がどのように考え、どのような選択を望んでいるかを、家族にはあらかじめ理解しておいてもらいたい。そのためにも、事前にしっかりと話し合っておく必要がある。

また、治療に携わる医師や看護師にとっても、患者の意思が明確であることは、不本意な治療や中途半端な対応を避けるために重要である。

さらに、もし私が亡くなった際に、何を望んでいたのかが不明であると、遺された人々が困ることになる。そのような事態を避けるためにも、自分の希望をエンディングノートに記しておくことが肝要である。

どのような時でも、関係者が困らないように備えておきたい。それは決して面倒なことではなく、自分の気持ちを丁寧に整理し、伝えるための大切な行為なのである。