錆びつくもの、蘇るもの

鹿児島

火曜日は休みの日であった。数日前はかなり寒く、水に触れるのもためらわれた。

しかし、子供たちの自転車は錆びつき、もはや抹茶色と化している。年明けにチェーンの油のリムーバーなどをAmazonで購入していたので、少なくともチェーンだけでも洗っておきたいと思っていた。

建国記念日の朝、少し寒さを感じたが、自転車を洗うことにした。専用のブラシはなかったが、ちょうど使い古した私の歯ブラシがあったので、それでチェーンをこすってみる。小ぶりなブラシは意外にも細かい部分にフィットし、思った以上にうまく汚れが落ちた。

すると、かなりの量の黒く汚れた油が浮き出てきた。まっ茶色のチェーンは少しだけ本来の姿を取り戻したようだ。洗浄後は水置換性のある油を塗布し、さらに滑らかに仕上げた。ある程度の錆はやむを得ないが、手をかけた分だけ愛着も湧いてくる。

鉄と錆は、なぜか親しみを感じる存在である。薬物乱用防止教室でもよく登場するこの鉄という物質。栄養学の観点でも話題に上ることが多く、そうした場面で鉄の話をするたびに、私は少し嬉しくなる。