最近、「ハブに噛まれたらしい」という話をよく耳にする。
昨日か今日かはわからないが、残念ながら救急車で運ばれている途中で亡くなった方もいたそうだ。
ハブに噛まれるというのは、島では他人事ではない。
思い返せば、半年ほど前にも患者さんがハブに噛まれたと聞いて、ブログにそのことを書いた覚えがある。
その方は幸い命に別状はなく、今も治療を続けながら元気にしている。
しかし――そのハブ、まだ捕まっていないらしい。
なんと、咬まれたのは外ではなく家の中だったそうだ。
「ハブの通り道がある」と島ではよく言うが、まさか自宅がハブの通勤ルートだったとは。
そのハブ、もしかすると今も同じ家のどこかで“居候”しているかもしれない。
そう考えると、夜にガサガサ音がしただけで少し背筋が寒くなる。
とはいえ、島の人は慣れたものだ。
「ハブが出たら知らせてね」と笑いながら言うが、心の中ではきっと“絶対出てこないで”と祈っている。
徳之島にいる限り、ハブに咬まれる可能性はゼロではない。
でもそれも含めて、島の暮らし。
星空と海とハブ――スリルも自然の一部、というわけだ。


