薬局のデジタル化とマイナンバーカードの意義

徳之島days

薬局内には多くのパソコンが設置されている。これほどまでに必要なのかと感じることが多いが、実際にはどれが欠けても業務に支障をきたす。

近年は、国が推進するデジタル化に伴い、パソコンだけでなく、それに接続された機器も増えている。台数がさらに増えることはなさそうだが、その重要性はますます高まっている。

時折、不具合が発生することもあるが、何とか動作している。もしシステムが完全に停止すれば、業務に大きな影響が出るのは間違いない。

最近では、「薬歴」と呼ばれるシステムが導入されている。これは薬剤師が患者に薬を渡した際の説明内容を記録するパソコンであり、マイナンバーカードの承諾があれば、全国の医療機関で処方された薬の情報を直接閲覧できるようになった。

今年の初めにはこの機能が利用可能になっていたが、途中で不具合が発生し、一時的に閲覧できなくなった。原因は不明だが、ソフトウェアの問題だった可能性がある。それが修正され、昨日から再び利用できるようになった。しかも、以前よりも見やすくなり、患者名、医療機関名、医薬品名などが分かりやすく表示されている。

現在は閲覧のみ可能であるが、近い将来、この情報を薬歴にデジタルでインポートできるようになる見込みである。

マイナンバーカードがあれば、お薬手帳がなくても瞬時に併用薬を確認できる。この利便性は非常に高く、はっきり言って画期的である。

一方、マイナンバーカードがない場合、薬剤師が他の医療機関に電話をかけ、そこで対応する薬剤師や医師に現在服用している薬の情報を印刷してもらい、最悪の場合はファックスで送ってもらわなければならない。このような無駄な時間を省けることを考えると、マイナンバーカードの意義は大きいと感じる。

今日、ある患者が「以前マイナンバーカードを作ったが、ポイントがもらえなかったので返却した」と話していた。それこそ時間の無駄ではないだろうか。

そこまでしてマイナンバーカードを拒否する理由が、正直なところよく分からない。