患者の処方薬を確認するには、まず本人に直接尋ねる方法がある。また、お薬手帳を持参していれば、貼付されたシールを確認する。さらに、マイナンバーカードがあれば、そこから情報を取得することも可能である。場合によっては、処方元の病院やクリニックに問い合わせることも必要になる。
確認手段は多岐にわたるが、薬剤師が一人でこれらの作業を行い、服薬指導に反映させるのは非常に手間のかかる仕事である。見落としの可能性もあり、時間も要する。
将来的には、これらすべての情報をAIが一括で確認し、その結果を薬剤師が精査するようになるのではないかと考えている。
近年、マイナンバーカードを通じて閲覧可能な情報が大幅に増加している。薬の確認だけでなく、健診データまで含まれることから、その情報量は膨大である。果たして医師がこれらすべてを確認し、処方に反映しているのか疑問に思う部分もある。専門外のデータについては、医師であっても瞬時に把握するのは難しいだろう。
今後、薬剤師は調剤業務をすべて調剤機器に任せ、患者の服薬状況の確認や他科受診で処方された薬の把握に注力し、服薬指導に専念するべきだと考える。
マイナンバーカードに対しては反対意見もあるが、個人的にはその恩恵を感じている。他剤との重複を確認できることで、助けられた場面も多い。ただし、それはカードを理解し、持参してくれる患者があってこその話である。現在、カードを持参する患者は約50%に達している。
さらに昨日から、マイナンバーカードを読み取ると瞬時に薬歴システムに情報が反映されるようになった。このような変化は、小規模な薬局でさえも大きな進歩をもたらしている。