島暮らしと車:潮風がもたらす錆との闘い

徳之島days

島での暮らしでは車の所有が欠かせない。車が無ければ移動が非常に不便である。島には一般の人が利用できる乗合バスが存在するが、運行本数は都会のように多くない。

高齢者であっても自家用車を運転している人は多く、中には80歳代でありながら2輪のバイクを乗りこなす人もいる。

島では、海から陸地に向かって潮風が吹き付けている。そのため、車やバイク、家、フェンスなど、島にあるすべてのものが潮風にさらされることになる。

この潮風の影響で、車のボディーはすぐに錆びてしまう。この島に住み始めて8年ほどになるが、自分もこの潮風の洗礼を受けた。

特にここ数年、自家用車を海の近くの駐車場に停めていた。その駐車場には松に似た木が植えられており、車をその下に置くと、松の葉が自然と車の天井や前面ガラスの上に落ちてくる。ワイパーの上に落ちた松葉は、水や風の流れに乗って通常の水の流路に沿って移動する。しかし、松葉や水は左右にあるドアの内部にも入り込む。ドアの下部には水を排出するための穴が開いているが、松葉だけはその穴から外に出ることができない。

その結果、潮風で塩分を含んだ松葉がドア内部に溜まり、ドアのボディーを錆びさせてしまう。まだ数年しか乗っていない車であるにもかかわらず、ドア部分はすでに錆び始めている。このままでは、いずれドアが車体から外れてしまうかもしれない。

最悪である。定期的にドアに溜まったゴミや葉っぱを取り除くべきであった。しかし、たとえ葉っぱやゴミが溜まらなくても、塩分を含んだ水がドアに流れるだけで錆びが進行していることがわかる。非常に恐ろしいことである。