世間ではお盆1日目であろう13日木曜日、マリン薬局はいつも通り開局していた。
午前中は朝一番から、いつもと変わらないような感じで患者さんが来てくれた。しかし、昼前ぐらいから少なくなり、午後はさらに静かになって、そのまま一日の業務を終えた。
そんな中、保健所の薬務担当の方から電話があった。
「今からすぐに薬局まで行ってもよいですか」
通常の監視で訪問するとのことであった。
薬局に来られてからは、さまざまなことを確認され、いくつもの質問を受けた。
最初に聞かれたのは業務手順書についてであった。その後、市販薬や零売、セキュリティーの自己点検、毒薬や向精神薬の管理、高度管理医療機器とその継続研修など、確認事項は多岐にわたった。
45分ぐらいは薬局におられたのではないだろうか。
そして最後に話題になったのが、災害が起きた際の電力供給についてであった。BCPという言葉そのものは出なかったが、特に冷蔵庫で保管している医薬品を停電時にどう守るのかという話になった。
詳しい内容はここでは書けないが、非常に前向きな話ができたように思う。
その後、一度家に戻って改めて考えてみた。
もし薬局の災害対策を本格的に進めるのであれば、
①自家発電機を購入し、設置場所を確保する。
②無停電電源装置(UPS)を活用する。
③薬局内に非常用電源専用コンセントを設置する。
この3つをトータルで考える必要がある。
自家発電機だけでも60万円程度の費用がかかる可能性がある。②についてはすでに設置しているものがあるため、それを活用するとしても、③の電気工事などまで含めれば、最終的には100万円を超える設備投資になるのではないかと推測している。
決して安い金額ではない。
しかし、災害が発生した際、まず重要なのは薬局にある医薬品や機器類を守ることである。そして、その機器を活用しながら、自家発電機、無停電電源装置、非常用電源専用コンセントを組み合わせ、限られた電力を本当に必要なところへ優先的に供給する。
冷蔵庫、レセコン、薬歴用パソコン、プリンター、分包機など、薬局業務を継続するために何を優先するのかをあらかじめ決めておくことも必要である。
災害時にすべてを普段通り動かすことは難しい。しかし、重要な業務だけでも継続し、できるだけ早く通常業務へ復旧できる体制を作っておくことがBCPなのだと思う。
今回の保健所の訪問をきっかけに、薬局を開けている時だけではなく、「もし電気が止まったらどうするか」「台風で物流が止まったらどうするか」というところまで考えて、日々の業務を行わなくてはいけないと改めて感じた。
台風の影響を受けやすい徳之島で仕事を続ける以上、そこまで含めて必要な経費と考え、少しずつでも準備していきたい。
海の波や台風の風から、タダで電気をつくって薬局へ供給できれば最高なのだが、残念ながら、そう簡単にはいかないようである。


