今、学校薬剤師としてさまざまな小中学校や高校に赴くと、どこでも共通して話題になる内容がある。
もちろん、春の健康診断の結果報告は必須事項である。それに加えて、最近特に多く取り上げられるのが「睡眠」に関する話題である。
医薬品の適正使用について言及されることも少なくないが、子どもたち全体に共通して言えるのが、睡眠にまつわる課題である。
「早寝・早起き・朝ごはん」は以前から繰り返し言われているフレーズであるが、近年はこれに「運動」も加わり、さらには「心の健康」も重要視されている。そして、それらすべてに深く関係しているのが、まさに睡眠である。
勉強も大切であるが、上記の生活習慣がうまく整えば、結果として学習にも良い影響を与えるのではないかと感じる。
一方で、スマートフォンなどのスクリーンタイムが問題としてよく取り上げられる。しかし現実には、大人が無制限に使っているのに、なぜ子どもには制限を設けるのかという疑問も当然である。
スマートフォンも使い方次第であり、納得できる活用方法を示すことができれば、子どもたちや保護者にとっても受け入れやすくなるのではないだろうか。