午前中は、それなりに外来の患者数があったように感じたが、天気の回復とともに、徐々にその数は少なくなっていったように思える。
不思議なことに、突風が吹き荒れていた時間帯の方が、なぜか患者の数は多かった。
今日は思いのほか早めに仕事を終えることができた。
外は湿気を帯びているが、大雨がすべてを洗い流してくれたのか、空気は澄み渡り、静けさの中にどこか凛とした美しさが漂っている。吸い込むたびに、心がすっと整っていくような心地良さがあった。
「これは、星が綺麗に見えるかもしれない。」
そう思い立ち、プールで30分ほど泳ぎ、ジムのお風呂にゆっくりと浸かってから、台風一過の夜空を見に出かけた。
住宅の明かりが映る一枚の写真は、薬局前の駐車場から撮影したもの。もう一枚の、少し暗めの写真は伊仙町の面縄港にて撮影した。
面縄港は、まるで時が止まったかのような静けさに包まれており、街灯も一切ない真っ暗な場所だった。
トレイルランニングの際に使うヘッドライトを頼りに、そっとシャッターを切る。
空にはまだいくつか雲が残っており、満足のいく写真とはいかなかったが、それでも心はどこか癒されていた。
うっすらと天の川が肉眼で見えたとき、自然の美しさと静かに向き合うひとときを感じることができた。心がゆっくりとほどけていくような、そんな穏やかな時間である。



