日常の業務

徳之島days

ポリファーマシーとは、複数の薬を同時に使用する状態を指す。特に高齢者に多く見られる現象であり、年齢を重ねるほどその傾向は強まる。ただし、これは高齢者に限らず、すべての患者に起こり得る問題である。

服薬している人の多くは、薬を減らしたいと望んでいるのは間違いない。しかし、似たような薬を複数服用している場合も多く、漫然と飲み続けているケースも少なくない。

患者さんによっては「どんな薬を服用していますか」と尋ねても、「飲んでいるが内容はわからない」と答えることがある。そのような患者さんに限って「この薬と一緒に飲んでも大丈夫ですか」という質問をすることがあるが、何を服用しているかわからない以上、判断は困難である。

薬剤師が患者さんの服薬内容を確認する方法としては、以下の手段が考えられる。

1. 処方元の医療機関に問い合わせる
2. お薬手帳を確認する
3. マイナンバーカードを通じて情報を確認する
4. 本人に直接尋ねる

中でも、お薬手帳が最もわかりやすい手段である。しかし、持っていない人も一定数おり、電子お薬手帳の普及率も低いのが現状だ。電子お薬手帳は便利であるが、情報を閲覧する手間がかかり、紙の手帳の方が見やすい場合も多い。

今後はマイナンバーカードによる確認が最も迅速な手段となるだろう。しかし、現時点では全員がカードを所有しているわけではなく、持参するとも限らない。現状では任意の仕組みに留まっている。

いずれにせよ、服薬している薬の内容が一目でわかる情報を必ず持参して薬局を訪れてもらいたい。それが患者さんの安全を守るための第一歩である。

同じような薬を減らす役割は薬剤師にしか果たせないと感じている。そして、服薬方法を可能な限り簡素化し、患者さんの負担を軽減したいという思いを、私は強く抱いている。