薬局の社員の間で、いつの間にか定番になっている野菜の購入がある。
通常であれば、野菜はスーパーへ行って自分で選んで買うものである。しかし徳之島には、注文した野菜をわざわざ薬局まで届けてくれるありがたい農園がある。
その農園では、ほうれん草や小松菜、水菜などを水耕栽培しており、普段はスーパーにも出荷している。ところが、「ほうれん草〇個、小松菜〇個」とお願いすると、その数を薬局まで持って来てくれるのである。
薬局にいながら新鮮な野菜が届く。もはや野菜の“薬局宅配便”である。
私にとって特にありがたいのは、野菜が一つずつきれいに包装されていることである。そのためか冷蔵庫に入れておくと比較的長持ちし、しばらく経っても新鮮な感じが残っている。
しかも水耕栽培なので、根元に土がほとんど付いていない。これが料理をする側にとっては非常に助かる。
特にほうれん草は、根元が分厚くないので調理が早い。熱湯にサッと入れれば、あっという間に出来上がりである。
あとは水分を絞り、だし汁につけて、最後に胡麻をパラパラとのせる。それだけで立派な一品になる。
手間は少ない。しかし、ちゃんと「料理をした」という気分にはなれる。
自炊する私にとって、こういう野菜は実に使い勝手が良い。
薬局には薬が届き、そして時々、新鮮な野菜も届く。
考えてみれば、なかなか面白い職場である。


