夕方、照度を測定するために伊仙町にある農業学校へ行った。その後、瀬田海という海水浴場と鹿浦港へ向かい、海をのんびり眺めてきた。その二つの場所は地図上では驚くほど近い。
海と、陽が沈んでいくその光景を見たかったからである。
夕方とはいえ、海は透き通っており、都会では決して見ることのできない色をしている。海を覗くと、小さな縞模様の魚が静かに泳いでいた。波の音も控えめで、時間の流れだけがゆっくりとそこにあった。
沈む太陽は、雲以外にいっさい遮るものがない。何度も見てきた光景であるが、海に沈む瞬間、太陽が焼けて溶けていくように見える。その後、ためらいもなく辺りは暗くなる。


その一連の流れを見ているとなぜかホッとする。
その時間、海辺にはほとんど誰もいない。自分だけがその景色を受け取っているような感覚になる。
何時間か後には、また明日がやってくる。
少し寂しく感じることもあるが、それでも来年の春頃には、きっと良いことがあるように思える。
先を見て、今を丁寧に重ねていけばよい。
そうすれば、静かに、しかし確かに、良いことは巡ってくるであろう。




