1か月前の12月、徳之島の伊仙町から薬局へ戻る途中のことである。走行中の車の前を、にょろりと一本の影が横断していった。間違いなく蛇である。
問題は、それがハブだったかどうかである。島には蛇が多い。よく見かけるのは青大将で、見た目は迫力があるが、ハブに比べればまだ安心できる存在である。
ただ、その日は少し涼しい時期だったにもかかわらず蛇が出てきたこと、しかもかなり大きかったことをはっきり覚えている。私は思わずブレーキを踏み、丁寧に蛇を避けて通過した。
小さいから大丈夫、大きいから危険、という話ではない。ハブに関してはサイズに関係なく、決して舐めてはいけない。以前、夜にランニングしていた時、道端の草むらに明らかにハブがいて、全力で進路を変えたことがある。よく見えたものだと思う。普通は気づかずに踏んでしまってもおかしくない。草むらは、夜は特に恐怖ゾーンである。
そんな折、薬局の社員さんが最近撮ったハブの写真を見せてくれた。
……でかい。
人の身長を優に超えそうな長さ、しかも太い。徳之島にはこんな怪物クラスのハブが普通にいるのである。こんなのに咬まれたら、もはや「痛い」で済む話ではない。想像しただけで、背筋が少し冷たくなった。


