家族の看病

日常の出来事

ある患者さんの奥さんからみかんを頂いた。緑のみかんは、家で作っている。オレンジ色のは買われたものだと思われる。どちらも綺麗で1個食べたらとてもおいしかった。

その奥さんの旦那さんに、今薬局からお薬を持って行っている。その患者さんは、ある時期よりある原因で口から食べられなくなった。
一時期入院していたがその後自宅での療養になり、そして家族全員で看病することになった。自宅に帰って来た頃には、鼻から栄養を入れるようになり、その後、1ヶ月後ぐらいだっただろうか胃瘻からの栄養になってしまった。

それから数ヶ月間、奥さんそして娘さんがずっと自宅で胃瘻からお薬並びに栄養を入れている。

その看病もあってか徐々に元気になり、今では口から少しずつ食事ができるようになっている。薬と補充のための栄養は今でも胃瘻から入れている。

数日前、朝早く行った時に旦那さんがベッドに座っていた。今ベッドに座ることができるんだと初めて知った。本人に向かって元気になってきて良かったですねと話しかけたら、少しニコッとしてくれた。数ヶ月前は、そんな笑顔ができる状態ではなかった。

その時の奥さんの嬉しそうな顔が印象的であった。私自身は大したことは一切できていないが、大変嬉しい。

昨日の夜もう1個みかんを食べたが最高に美味しい、旦那さんの笑顔を思い出す。

そして家族皆さんの顔も明るくなってきた。良かった。家族の力って計り知れないぐらい大きい。